内科Q&A

Q

風邪をひくのは、どうして?

A

風邪は、寒さ・暑さなどの温度変化、ウィルス、睡眠、栄養といった4つのファクターが互いに絡み合って起こります。
例えば、睡眠不足に寒さが重なり、ウィルスに感染して発症するといった具合です。風邪のウィルスには、いろいろな種類と多くの型があります。1回風邪にかかって免疫ができても、またくり返し風邪にかかるのはそのためです。毎年、冬になると話題の「インフルエンザ○○型」は、ウィルスの種類と型を指しています。

Q

鼻風邪、のど風邪など、風邪でも症状が違うのはなぜ?

A

鼻水、せき、のどの痛みなど、風邪のさまざまな症状は、呼吸器のどこにウィルスが感染しているかに関係しています。

・鼻の粘膜でウィルスが増殖 → くしゃみ、鼻水、鼻づまり 
・のどの粘膜の炎症 → のどの痛み
・下気道の感染 → 声がれ、呼吸困難 
・ウィルスに対する全身反応 → 発熱、全身のだるい感じ、食欲不振

咳、のどの痛み、発熱など風邪の症状は2~3日で強くなり、ほぼ1週間で治るのが普通ですが、なかには2週間以上も咳や痰が続くことがあります。また、風邪と思って病院を受診しても、これが全く違った病気であることもあり、ある大学病院ではその約半分が血液疾患、喘息、気管支炎、腎炎などの病気であったという統計もありますので、素人判断も注意が必要です。

Q

風邪の予防法にはどのようなものがありますか?

A

まず、身体の抵抗力をつけるのが必要です。
栄養のバランスに気をつけ、偏食にならないようにすること、さらに適度な運動で体力を付けること、また皮膚の抵抗力をつけるには薄着の習慣をつけること、そして、入浴後の冷水摩擦も有効です。
また、風邪のウィルスは、唾液や痰などの粘液の中に含まれています。患者の口や手からウィルスは器物に付着し、それを他人が触れてその人の口にウィルスが運ばれます。ですから外出時など手洗いを十分にすることが必要です。マスクの予防効果はほとんどなく、むしろ他人に風邪をうつさない点で意味があるといえるでしょう。帰宅後のうがいも大事な予防法の一つです。
さらに、慢性の鼻炎や扁桃炎がある場合は風邪をひきやすくなったり、熱がでやすいものです。このような疾患のある人は日頃からの治療が大切です。また、何回も風邪を繰り返す人の中には、免疫グロブリンが低下していることもありますので、主治医に相談してみることも必要です。

Q

風邪のときの食事は?

A

症状別にあげてみますと・・・

• 熱のある時
熱のため消化能力が低下するので消化吸収が良く、温かい、高エネルギーの食事にします。温かい食物は、体を心から暖め、発汗・解熱の効果があり、水分も十分に補給します。
【料理例】
鍋焼きうどん、具のたくさん入った鍋物、豚汁、けんちん汁など。
悪寒を感じた時などは昔から卵酒などが愛用されていたようです。ビタミン類を多く含んだもの、ビタミンC(果物、野菜)は、風邪の治療効果をあげるとされています。キンカンなどの煎じた汁なども身体の心から暖める効果があります。

• のどの痛い時、食欲のない時
刺激の少ない、柔らかく、なめらかで、水分の多い飲み込みやすいもの、味は薄味に。
【料理例】
卵豆腐、湯豆腐、煮込みうどん、プリン、アイスクリーム、ヨーグルト、フルーツゼリーなど酸味が少なく、消化吸収が早いもの。

• せきのひどい時
香辛料(からし、唐辛子、わさび、カレー粉など)、タバコ、アルコール飲料、炭酸飲料などは避けるようにします。

• ビタミンCの多い料理
o サラダ:生野菜をマヨネーズ、またはドレッシングなどで和えたもの、他にヨーグルトでも良い。
o 野菜の炊き合わせ:ダイコン、かぶ、人参、干ししいたけ、さやえんどうなどを豚または鶏肉と煮染める。

Q

糖尿病ってどんな病気ですか?

A

糖尿病は単に尿に糖の出る病気だと思っている方も多いと思いますが、決してそれだけの病気ではないのです。血液の糖が増えて尿に糖が出るだけでなく、放置しておくと血管や神経が冒されて、失明、腎不全、神経障害を合併し、感染症が起こりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞をおこし、日常活動が不能となり、ついには命を落としてしまう恐ろしい病気なのです。しかも、糖尿病は体質に基づいて起こる病気ですから完全に治すことはできません。そこで、なるべく早く発見し、常に運動を心がけ、食事、生活の調整を行い、他の病気を併発しないよう、コントロールすることが大切です。

Q

糖尿病の治療にはどんなことがありますか?

A

糖尿病は治せませんが、健康人と同じようにコントロールすることが可能です。治療の目的は合併症の発生、進展を予防することです。
糖尿病治療には食事療法、運動療法、薬物療法(経口血糖降下剤、インシュリン注射)があります。治療の基本は食事療法と運動療法であって、できるだけインシュリン需要量を減少してインシュリン作用不足の解消を狙うのです。1日の摂取エネルギー量を、やせ型の身体で日常活動ができる程度として、バランスよく食べるようにします。運動は1日に最低7,000歩、40分、手を振ってさっさと歩くのが基本です。

Q

糖尿病の食事療法って?

A

基本は以下の3つです。

• 本人の病態に見合ったエネルギーの摂取 
医師がその人の身長、年齢、労作などを参考にして、本人に一番適し、健康の維持ができるエネルギー量を決めます。肥満の人は標準体重になるように、また、やせている人は標準体重に近づくような栄養量とします。

• タンパク質、脂質、糖質のバランスの良い摂取

• ビタミン及びミネラルの適正な補給(特に食物繊維質の多摂取) 
食生活において、過食・偏食では正しい食事はとれません。3大栄養素といわれる、タンパク質・ミネラル・食物せんいなどの栄養素をいろいろな食品からバランス良く摂ることが大切です。 主食として米飯を中心に、魚・肉・卵・豆類を主菜として、十分な野菜・海藻類を副菜とし、乳製品・果物を食べるという、日本型の食事で、家族にとっても好ましい食事です。

糖尿病は食べられない食品はありません。しかし、糖尿病に合併しやすい高脂血症や動脈硬化の予防のために、食品選択の上で次のような注意が必要です。

o コレステロールの多い食品を控える。
o 動物性脂肪を控えて、植物性油を使用する。
o 食物せんい質を多く摂るようにする。食物せんいには食後の血糖上昇を抑制する働きがあります。

更年期に起こりやすい症状
女性に多い症状 男性に多い症状
イライラする気分が落ち込む
のぼせる 集中力がない
ほてる 無関心
汗がどっと出る 風邪、ぜん息、咳
冷え・のぼせがある 排尿障害がある(前立腺疾患がある)
手足がしびれる 勃起障害がある
手足がしびれる 被害妄想的になる
Q

胃潰瘍といわれました。どんな事に気をつければよいですか?

A

潰瘍は胃や十二指腸にできたキズですが、医者の指示に従って治療すると治りやすい病気です。
ところが、いったん治癒しても再発しやすい病気ですので、病気の性質を良く理解して定期的に診療を受けることが大切です。
安静療法、食事療法、薬物療法につとめ、医師の指示に従って養生しましょう。
食事療法では、必要以上に気をつける必要はありませんが、できるだけ柔らかくて、うす味の食事を心がけましょう。

食べてもよいもの 避けたいもの
• 糖質性食品 おも湯、かゆ、くず湯 うどん、白パン、いも 果物、煮た野菜、野菜ジュース• 赤身の肉、いか、貝 刺激の強い・かたい野菜 漬け物、香辛料 コーヒー、紅茶、炭酸飲料 甘い物、酢の物
• 脂質性食品 バター、マーガリン、生クリーム 上質植物油  
• タンパク質 白身の魚、鶏のササミ 半熟卵、卵どうふ、豆腐 納豆、きな粉、湯葉 温かい牛乳、チーズ  
Q

過敏性腸症候群といわれました。どんな病気ですか?

A

腹痛、下痢、便秘が主な症状です。 朝の通勤ラッシュ時に駅のトイレで長い列ができている光景を見たことがありますか?腹痛を伴う突然の下痢、これも典型的な症状の一つです。

とても身近な病気であり、欧米では、人口の15~20%に過敏性腸症候群の症状が認められ、男性よりやや女性に多いという報告があります。

直接の原因は腸の運動機能異常で、精神的なストレスなどさまざまなものが引き金となって、腸の異常をきたし発症します。

男性は20~30代と60代以降が、女性は10代と40台がピークであり、男性は就職、昇進、定年などによるストレスが重なる時期に、女性はホルモンバランスが不安定な思春期と更年期に多く見られます。

まず生命に別状はありませんが、重症になると、突然の腹痛、下痢が心配で外出できない、安心して仕事ができない、など社会生活に支障をきたすようになります。しかし正しい治療を受ければ、腹痛、下痢、便秘などの不快な症状は改善します。

Q

脳卒中を防ぐにはどうしたらよいですか?

A

脳卒中のうち頻度の高い脳出血と脳血栓の主な原因は、①高血圧などの血管に対する力学的因子、②動脈硬化(アテローム硬化)などの血管内病変、③血液の性状変化、が考えられ、これらの予防が脳卒中をふせぐ手段といえます。
多くの疫学調査から脳卒中の危険因子として取り上げられてるのは、高血圧、多量の食塩摂取、高脂血症、肥満、糖尿病、ストレスや飲酒、喫煙習慣などです。まず外国人から「食塩中毒」とまでいわれる私たちの食生活をまず改めなくてはなりません。

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